慈しみの乳
鳥曇(とりぐもり)されど淡きあをゝ見る
吾が心模様が如き鳥曇
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天(雨 あめ)垂れて慈しみの乳(ち)を注ぎ染む地は彩りて風薫るらむ
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雲は多いけれど青空が見える。
私の心模様のような空。
けれど私の肘も手首も指も、
春の嵐が近い予兆を示している。
雨は慈雨となるだろう。
天は大粒の豊潤な雨を与え給いて、
吸って育てとばかりに、
乳のような慈悲を地に草花に降り注ぐ。
やがて野山は彩られ、
風を薫らせ初々しい夏を招き寄せるのだろう。
by Maryam051144
| 2016-04-11 17:58
| 言葉