別れの予感
カンカンと陽の照らす
茹だるような昼下がりの庭を
そんなものはまったくもって
なんでもないさと
澄んだ涼しい眼差しでみつめるあなたに
猛烈な暑さを放ち続けたこの夏の日々
来る日も
来る日も
私のこころは
どれほど癒されたことでございましょうか
しかし今朝
仄かに秋に色づく風に響き透る
あなたの美しい声を耳にしたとき
わたしは
あなたとのお別れを
予感したのでございます
熱き燃える季節が訪れたとき
澄んだ涼しいあなたの御姿と声に
必ずや再び
お逢いできますことを……
軒の下風鈴さま
by Maryam051144
| 2015-08-17 23:58
| 短編